

<2017.09 リメイク版>
先日、古いロードバイクのオーバーホールのご依頼を頂きとりあえず見せていただくことに…
タイヤがチューブラーとのことで、未経験なので不安でしたがお預かりさせて頂きました!

パーツ構成は…
フルでシマノ600アルテグラです(*_*)
ペダルはあの7401デュラエース(*_*)
自転車整備を趣味にして約1年半でこのようなバイクをいじることになろうとは…
受け入れ検査をしてみると、STIのシフターに引っ掛かりが全く無く、左右ともアップもダウン出来ない状況です!
このタイプのSTIはオーバーホールできるようですが、情報が乏しく専用工具も必要のようです。
このような古い高級ロードバイクをいじると、整備していてダメなパーツがあった時に非常に難しい判断に迫られます。
変わりになるパーツは現行品でもありますがマッチングが厳しいです!
いろいろな要素を踏まえて、悩ましい日々が続きそうです(^^;
ネットで検索したところ「レ・マイヨ」というモデルのようです。

このアルファベットが読めませんでしたw
フランス語でしょうか(?_?)
前回もお伝えしましたがパーツ構成はシマノ600です(^_^.)






恐れ多いです(*_*)
ホコリも多いですw
他のパーツは・・・

ステムはニット―。

サドルはセライタリア。

チェーンステーのアウター受けはお洒落な作りですね~

タイヤはヴィットリアのチューブラー。
お預かり時はペシャンコでしたがエアーを入れたら漏れていませんでした。
使えると言えば使えそうです。

リムはアラヤ。

ペダルはデュラエースです(*_*)

問題のSTIですが、シフターがグリスの乾燥でカチカチッと引っかかりが有りません。
ブラケットカバーも現行のモノより厚みが薄く柔軟性も落ちていそうです。
破けそうで怖いです(^_^.)
お断りすることも視野に入れてバイクを観察していました…

が、20分後にはこうなってましたw(メッチャバラしてるやん)
取り敢えず出来るところまではやってみたと思います(^.^)
ではオーバーホールに入ります(^.^)



BBの左側は外せましたが、右が手持ちの工具と合わず外せませんでした。
深追いせず今回はバラさないことに(手で回した感触では、全く問題ございません)

シャフトの位置決めのための調整ボルトが付いています!


ブレーキアウターワイヤーがハンドルの内側を通っています。
下手に抜くと戻せなくなりますので注意が必要です!


ヘッドチューブの内側にはグリスがビッシリ!


ここからクリーニングに入ります(^.^)

左サイドは色褪せが多目です。

アウターとの擦り傷はしょうがないですね。


BB周りもキレイになりました(^.^)

ちなみにエンド幅は130mmでした。
現在の規格と同じです。

ヘッドパーツを洗浄しました!



STIの取り付け金具は、無理矢理金具を変形させながら外していかなければならないので付けっぱなしにしてあります。

ここも外せなかったので表面の洗浄のみですm(_ _)m



組み付けました。
シューもまだ残っているのでこのまま使います。


チェーンはチェッカーで伸びを確認しました。
伸びも錆びも無いのでこのまま使います!


ペダルは外そうとしましたがかなりきつく締めてあり、無理せず外しませんでした。
無理して外したところで軸のところのクリーニングがしやすくなるだけなので…
ペダルの回転はすこぶる良いです!


強度確保のためなのか編み方が特殊な気がします!
下手に交換するよりもこのまま使った方が良さそうです!
こちらのバイクも古いですが、室内保管で10年以上使われていないとのことでした。
室内保管はやっぱり状劣化が少なくて済みますね~






数年間使っていないとグリスが固まりラチェット機構の動きを悪くしてしまいます。
シフトワイヤーの捲き込みも解除も出来なくなってます!
固まったグリースを取り除けば解決なのですが、分解した後に戻す作業に専用の工具が必要のようです!
分解しないで隙間からパーツクリーナーを吹いてレバー操作を繰返し行いました!
左レバーは何日もかけてクリーナーを吹きかけているうちに、カチカチ言うようになりました(^.^)
右レバーは直ったと思っても、翌日はまたダメだったりとなかなか根比べ状態(^^;
原因は分かっているので繰返しグリスを洗い流す作業を行い、数日後に作動するようになりました(^.^)
グリスをかなり飛ばしてしまったので、可能な範囲でスプレーグリスをかけておきました。


折角なので汚れの酷いアウターも一緒に交換します。


元々のアウターワイヤーは旧規格で1ミリ太いです!
現在のモノでも問題ないようです。


ワイヤーを張ってディレーラーの変速調整も行いました!

バーテープはいろいろと迷いましたが、Amazonのレビューで評価のよい、BBBのモノを選びました。


ホイールとタイヤのメンテナンスはまだですがこれで試乗が出来るようになりました!
ただし、フレームsizeが大きいので私に試乗が出来るかが心配です(^^;

まずフロントからいきます!
表面をクリーニングしました。
スポークを良く見ると途中から太さが違います。

造りが凝ってますね~

ベアリングはキレイです。
グリスはやや少なくなって固くなってます。




小さいスプロケだなぁ~と思って歯数を観てみると、13-23Tと超クロスレシオでした。




ホイールのオーバーホールも終わり、あとはタイヤですね~(^.^)

現在付いているタイヤはビットリアのラリー。
預かり時はペチャンコでしたがパンクはしていません。



良く見ると結構痛んでいるのでやはり交換が必要と判断しました。
現行でもラリーは販売されているのですが、Amazonのレビューでは評価が両極端でちょっと購入を躊躇い、他を検討することに…
チューブラーの経験がないので時間を掛けてジックリいきます(^^;

最終的に、評価のよい「ビットリアのストラーダ」を選びました!

重量は約300g。
サイズは21-28です。
今付いているラリーと同じ23-28のラインナップが無かったので、ずっと悩んでいましたがストラーダにしました。
ラリーはパンクしやすいという評価が多々あり、ご依頼主様もパンクのことを心配してました。
ストラーダは耐パンク性能に優れているらしいです(^.^)

リムセメントがガッチリとリムに固着してます(*_*)
チューブラーの取り付け方の検索はしまくってましたが、セメントの剥がしかたはほぼノーマークでした(^_^;)
外したタイヤを計測してみたら約300グラムでした。
重量が変わらないと言うことは、細身のストラーダの方が厚みがあると言うことになりますね。

パーツクリーナーを吹いてタイヤレバーでゴシゴシしてみましたがなかなか取れません(*_*)
リムセメントリムーバーを追加注文しました(^^;

タイヤにはエアーを入れて少し伸ばす作業をして、リムーバーの到着待ちとなりました。

リムセメントクリーナーが到着しましたw
臭いはシンナー系で室内では無理。
なかなか日中は作業が出来ないので日にちが経ってしまいました(^^;
取説には、クリーナーを何度か塗ってセメントが軟らかくなったら布で拭き取ると書いてありましたが全く軟らかくなりません(*_*)

Amazonのレビューで読んだ金属ブラシでゴシゴシ擦る方法に切り替えましたが、1時間ゴシゴシしても半分も取れません(*_*)
腕がプルプル言ってます(>_<)


多少落ちが良くなった気がしますがこの方法で全て除去するのは体力的に無理(>_<)
新たに2つのアイテムを投入しました!


彫刻刀と、3Mのクリーナー30です。

後輪から始めたのですが、このような状態が3/4程で残りは手付かずの状態です。

時間は掛かりますが肉体的に負担は前回の作業と比べて大分マシです(^_^;)

一通り落としたら3Mのクリーナーを吹き掛けて金ブラシで擦り、綺麗に落とせました(^.^)


確かに皆さんがブログに書いていたように親指が痛いですね~(笑)


試乗して変速機の再調整をしているときに気付いたのですが、タイヤの装着でちょっと個人的に気に入らないところがあり、後輪を1度剥がして再取り付けすることにしました。
アメクロタイプなのでセンター出しとサイドからの見た目の両立がなかなかむずかしいですね~(^^;
リムテープは再利用出来ないので、再発注しました。

とりあえず完成の見通しがつきました。

新しいリムテープが届いたので後輪を付け直しました!

ホイールの振れとりと重量バランスを行いました。
リアは2グラム。

さすが優秀ですね!
フロントホイールの重量は700グラムでした。
タイヤが300グラム、リムテープが20グラムなので、トータル1020グラム。
私のスペシャのアクシスのフロントホイールは、タイヤ込みで1270グラムなので250グラムも軽いですw
これだけ違うと踏んだときの軽さの違いがハッキリわかりますね~


トータル重量は10.3キロ。
ペダルやポンプや工具やボトルホルダーで500グラムはありそうなので、実質9.8キロと言ったところでしょうか。

このサイズのフレームなので軽い方ではありませんが、ホイール廻りが軽いので非常に加速がいいバイクです‼
今回も高級車に触れることが出来ていい経験をさせて頂きました。
ありがとうございましたm(_ _)m
ではまた~(^_^)/~~

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