おはようございます、古賀修三です(^^)
今回はYouTubeコメント欄で同じ方から繰り返しご質問いただいたのですが、「ミニベロのフロントトリプル化」は私はおすすめしていません<m(__)m>
「坂道をもっと楽に走りたい」「ギアレンジを広げたい」という気持ちはよくわかるのですが、しかしミニベロでのフロントトリプル化には、普通の自転車にはない独特の落とし穴があります。
完成車でフロントトリプルのミニベロがほぼ存在しない理由は、この落とし穴を避けるためだと思われます。
「トリプル化出来ない」というわけではありませんが、私が知っている知識を質問者様に教えたところで、「それでもうまくいかない」という可能性も出てきます。
最終的にあきらめることになったとしても、私はかかったコストや時間の責任を取れません(^-^;
「他にいい方法はないか?」と次々にご質問いただいても、無料相談に限界もあります(^-^;
「あくまで自己責任・自己完結で行うなら止めません」というスタンスで、構造的な問題を中心にお伝えしていきますね~
では行ってみましょう~(^^)/
ミニベロの構造的な問題
たすき掛け角度の問題

↑の図は、フロントトリプル・リア8速の場合のフロントギアとリアギアの推奨の組み合わせです。
フロントアウターギアでは、リアの1速や2速は推奨外となっています。
なぜかというと、チェーンリングもスプロケットもフレームに対し平行に付いているのですが、アウター×ロー(インナー×トップ)などのたすき掛けの組み合わせだと、2つのギアを繋いでいるチェーンが斜めになる(よじれる)ため、ギアとチェーンに強い干渉が生まれます。
歯やチェーンの摩耗が早まり、干渉音も大きくなります。
時には勝手にギアが内側のギアに落ちてしまう変速不良を起こすこともあります。

特にリアセンター長(チェーンステーの長さ)が短いミニベロはチェーンのよじれが大きくなるため、歯やチェーンの摩耗・干渉音・変速不良が出やすくなります!
メーカーはトラブル回避のためにも、フロントトリプル仕様を造っていないと思いますよ~
チェーンステーアングルの問題

↑のミニベロのチェーンステーを見てください。
BBの位置から出たチェーンステーは後ろに行くほど下がってますよね~

↑は700Cのグラベルロードですが、チェーンステーは若干後ろ上がりになっています。
コレは車輪径の違いによるものなのですが、実はコレが変速に大きな影響を与えます。

チェーンステーアングルという、シートチューブとチェーンステーの角度を表す用語があります。
フロントディレイラーには、ここの角度が何度~何度までというキャパシティーがあります。

↑のフロントトリプル用のロードバイク用ディレイラーの場合、チェーンステーアングルのキャパは61~66°になっています。

一方、マウンテンバイク規格のトリプル用のフロントディレイラーのキャパシティーは63~66°と66°~69°の2種類があります。
なのですが・・・

チェーンステーがリア下がりのミニベロのほとんどは、チェーンステーアングルは70°を超えてしまうものがほとんどです。
フロント変速のミニベロのほとんどは、アングル角のキャパから外れた状態で取付けられていると予想できます。
※FDのキャパシティーアングルは「チェーンステーアングルではない」という見解もあります
FDと下側とチェーンの干渉問題

↑の画像はフロントダブルのミニベロ(KHS F-20R)のクランク周りの画像です。
R3000 SORAの直付けタイプのフロントディレイラーが付いています。
フレーム側にディレイラーハンガーが付いているのですが、シートチューブの角度よりもかなりした下がりになるように設計されています。
実はコレもミニベロ特有のトラブル回避のためです。

一般的にフロントディレイラーはアウターチェーンリングの1~3㎜上にディレイラーの下側が来るようにセットします。

チェーンを小さいギア(ミドルやインナー)に入れれば、当然ディレイラーの隙間の下の方をチェーンが通るのですが、ミニベロの場合チェーンステーがリア下がりのため、ロードバイクやクロスバイクよりもチェーンが低い位置を通ります。
モノによっては、チェーンとフロントディレイラーの下側が干渉してしまうんですね~(^-^;

そのトラブル防止のために、フロントディレイラーをあえてした下がりに取り付けることにより、チェーンとフロントディレイラーの下側の干渉を回避させています。
バンド一体型のフロントディレイラーでは角度調整が出来ないため、ミニベロには使えない可能性が高いということですね~
フロント多段化のコストと難易度
ホイール交換

20インチでフロントダブルのミニベロはいくつかありますが、私が調べたところWO規格(451サイズ)のモノしかありませんでした。
先ほどのチェーンステーアングルやフロントディレイラーのリア下がり取付を考えると、406よりも車輪径が大きい451の方がトラブルが少ないためだと思います。
HE規格の406で歯数差の少ない(52-42Tなど)仕様ならダブル化が出来ないことはないと思いますが、トリプル化(52₋42₋30T・48-38-28T・42-34-24T)のような、歯数差が20T近くあるようなギアでは厳しいと思います<m(__)m>
フロントディレイラーの角度調整

↑はフロントディレイラーをリア下がりにするアダプターです!
厚みを変えることにより角度を付けるアイテムです。
世の中、ホントにいろんな商品が存在してますよね~w
取付方法は・・・

↑のようにフロントディレイラーハンガーと直付タイプのフロントディレイラーの間に挟みます。
上下で厚みが違うので、約4°リア下がりにセットできるという優れものです(^^)

フロント多段化のカスタムの場合は、↑のようなフロントディレイラーバンドアダプターを取り付け、角度調整アダプターを挟み、直付けタイプのフロントディレイラーを取り付けるという組み合わせになります。

しかし、4°下げられたとしてもチェーンと干渉しないとは言い切れません。
歯数差が大きければ干渉するし、HE 406 やアングル角が大きければ干渉リスクは高まります。
フレームのジオメトリーや選んだチェーンリングにより変数が多いので、「この組合わせなら大丈夫」とは決して言えないんですね~
あくまでも自己責任でお願いします<m(__)m>

ちなみにトリプルギアは歯数差の問題で、きちんと取り付けられても変速をスムーズにすることはかなり厳しいでしょう~(^-^;
ワイヤールーティング問題

フロントディレイラー用のシフトワイヤーを張っていかないといけないのですが、ここも一工夫必要です。
フロント多段化では、直付けタイプのフロントディレイラーを使う必要があるのですが、下引きタイプしかありません。

フルアウターでBBシェル付近までワイヤーを張り、シートチューブ根元に
ミスターコントロールから出ている、ケーブルハンガーを取り付けてアウターケーブル受けを作る必要があります。

↑ちょうどレビューにミニベロに付けている方が居ました。
こんな感じで取り付けてくださいね~
トリプル化の解決策はただ1つ

何がなんでも「トリプル化したい」というなら、フロントディレイラーを使わない「手レイラ―」一択ですね~www
まとめ

いかがだったでしょうか?
ミニベロはフロント多段化はダブルでも結構難しいです!
そもそもFDのバンドが付けられないフレームも多いですしね~
コレがトリプルとなると、難易度は2倍や3倍では済まないでしょう(^-^;
手レイラ―がアリなら可能ですが、チェーンのよじれ問題は付きまといます。
インナーとアウターの歯数差を10T以内にして、ダブル化くらいが難易度が下がって良いと思いますよ~
今回はこのへんで~
ではまた~(^.^)/~~~
こちらの記事もおすすめです↓










コメント