おはようございます。古賀修三です(^.^)
今回は組立サポートをご利用していただき「アニマート ブリッグス」をご利用されている方からの修理に関するご質問です。
かなりレアなヘッドパーツのトラブル事例ではありますが、この際にぜひヘッドパーツの理解を深めてくださいね~
では行ってみましょう~(^.^)/
質問内容

昨年2月に古賀様の無料組立サポートでアニマートのBRIGGS(ブリッグス) クロスバイク 700Cを購入させていただきました。
先日自転車が将棋倒しになったときにハンドルが無理に一周回っていたことが原因かわかりませんが、ヘッドパーツのスペーサーの下についている押さえのヘッドキャップ?(黒いプラスチックの部品)が割れてしまいました。
現在はハンドルがグラつく状態です。アニマートに問い合わせ中ですが、もし純正部品の販売がされていない場合は、市販品でも対応できるものはあるでしょうか。
対応部品の入手が難しい場合は、ヘッドパーツ全体を交換しないといけなくなるのでしょうか。専用工具等がなくても修理できるようであれば、自分で修理したいと思っています。
アドバイスをいただければ幸いです。
というご質問です!
いただいた画像はコチラ↓

割れているパーツは「ヘッドトップカバー」という名称のようです。
このパーツが割れることは滅多にありませんが、今回「ハンドルが無理に一周回っていたが原因かわかりませんが・・・」と記載されています。
もしかしたら、それが原因かもしれませんね~

ヘッドの玉あたり調整をしたことがある方ならわかると思いますが、ヘッド調整して試しにハンドルを左右に切って動きを確認してみると、ハンドルが前を向いている時はスッと回るのに、ハンドルを後ろ方向に向けると非常に玉あたりがキツイことがあります。

おそらく原因はヘッドチューブ上下の切り口が平行では無いことや・・・

フロントフォークの下玉押しとヘッド側の玉押し・玉受けが平行では無いことなども原因になりうると思います。
これは格安バイクだけでなく、メーカー車でも良くある症状です。

もちろん精度は良いに越したことはありませんが、フォークが前を向いている時はスムーズに動くため、ほとんど問題にはなりません。

しかし、今回のように将棋倒しでハンドルが無理やり反対方向を向かされたら、構造的に一番弱いヘッドトップカバーが割れる可能性はあると思います。
このヘッドトップカバーが割れてしまった場合どうしたらいいか?ですが、このパーツの役割を理解していれば対処の仕方も簡単です!
次はヘッドトップカバーの役目を少しご説明していきますね~(^.^)
ヘッドトップカバーの役割

↑は追加でいただいた画像です。
一般的なオーバーサイズアヘッドタイプで、上下ワンにリテーナーベアリングが付いています。
手に持っているのは、上ワンの玉押しにコンプレッションリングが付いた状態です。

↑はアヘッドタイプに良くあるヘッドセットです。
このタイプはヘッドトップカバーと上玉押しが一体型になっています。
右上の黒いリングが「コンプレッションリング」というパーツで、上玉押しを押える役割をしています。
モノによっては上玉押しとコンプレッションリングが一体型になっているモノもあります。

組立てるとコンプレッションリングが一番上に来ます。
実際にコラムに組付けるときは、このコンプレッションリングの上にコラムスペーサーを取り付けていきます。

↑の図の黄色いパーツが「コンプレッションリング一体型の上玉押し」です。
その上にあるピンクのパーツが、今回破損したヘッドトップカバーです。

このヘッドトップカバーは2つの役割があります。

↑はヘッドトップカバーを付ける前の状態です。
このままだとヘッドに雨水や砂ぼこりなどが入ってしまいます。
ヘッドトップカバーはヘッドの蓋の役割をしています。

2つ目はコラムスペーサーの役割です。
今回のようにヘッドトップカバーが割れてしまうと、コラムスペーサーの高さが足りなくなってしまうのでハンドルがグラついてしまいます。

次はこの2つを解決する方法をご説明いたしますね~(^.^)
とりあえず乗れるようにする方法

ヘッドトップカバーは蓋の役割とコラムスペーサーの2つの役割があるとご説明しましたが、とりあえず乗れるようにするには、ハンドルのガタツキが取れれば乗れるようになります。

念のため上下のベアリングを確認し割れなどの異常がないか?調べてみてください。
異常がある場合はリテーナーベアリングを交換しましょう~

ベアリングに異常が無ければ壊れたヘッドトップカバーを取り外し、上玉押し→コンプレッションリングの順番に装着し、その上にコラムスペーサーを乗せていきます。
ヘッドトップカバーが無くなった分のコラムスペーサーを追加してくださいね~
最後にヘッドの玉あたり調整を行えば乗れるようになります。
直ぐに乗れるようにしたいなら、コラムスペーサーを購入し玉あたり調整を行いましょう~
ヘッドの玉あたり調整の仕方はコチラ↓
必要工具は六角レンチです↓
ヘッドトップカバーの選び方

ヘッドトップカバーはAmazonなどでも販売されていますが、どれを買っても良いという訳ではありません。

今回のヘッドパーツはリテーナーベアリングでコンプレッションリングありのタイプになります。

↑はAmazonで販売されている中華製のヘッドトップカバーの画像です。
カバーの裏側にコンプレッションリングが当たるように段差が出来ています。
おそらく割れてしまったヘッドトップカバーも同じような形状になっていると思います。
このような形状のモノを選びましょう~(残念ながら配送に1週間ほどかかるものしか見つかりませんでした)

↑はAmazonで販売されているFSAのヘッドトップカバーの裏側の画像です!
穴の内側に段差は無く、ややお皿のように縁が高くなっています。
このタイプは専用のシールドベアリングのヘッドセットに使われるヘッドトップカバーのため使えない可能性があります。
こういったタイプは選ばないようにしましょう~
まとめ

いかがだったでしょうか?
構造が理解できれば、「なんでハンドルがグラつくのか?」が分かると思います。
ぜひ今回の方法で試してみてくださいね~
今回はこのへんで~
ではまた~(^^)/~
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