おはようございます。古賀修三です(^.^)
今回も読者様のご質問にお答えしていきたいと思います!
今回は16インチ折りたたみ自転車にお乗りの方から、「もっと重いギアももっと軽いギアも欲しい」ご要望です。
では行ってみましょう~(^.^)
質問内容

題名: シンガポールの折りたたみ自転車のカスタムについて
メッセージ本文:
初めまして、
輪行を楽しんでいる●●●●と申します。
突然の質問ですみません。
ダホンのK9Xに似ている。シンガポールのキャンプライトと言う自転車ですが、スプロケットと外すパーツでカスタム可能なのか教えて下さい。
因みに現在九段変則がついてます。
あとチェーンも変更の必要があると思いますが、
どれを何コマのやつとかもさっぱりわかりません。
ハイとローをより重く、より軽くワイドなギア設定にしたいです。宜しくお願いします。
というご質問です!
添付いただいた2枚の画像ですが、9速用のボスフリースプロケットとボスフリー用のスプロケットリムーバーのようです。
そしてお使いの「シンガポールのキャンプライト」という自転車をネット上で検索したのですが、見つけられませんでした(^-^;

↑はDAHON K9Xです。
コレに似ているということは、16インチの折りたたみ自転車なのでしょうか?
とりあえず画像をいただかないことには何も始まらないので、画像を頂くことにしましょう~

↑が追加でいただいた画像です!
タイヤの大きさから言っておそらく16インチ車で間違いなさそうです。
リアディレイラーをよく見ると「SENSAH MX9」と書いてありますね~

一般的には9段変速だとカセットスプロッケットなのですが、シンガポールのメーカーでコンポがSENSAH製だと、「ボスフリースプロケットではない」と100%自信を持って言うことが出来ません💦
なので、ホイールを外してスプロケットを真横から撮影した画像を頂くことにしました。

↑が追加でいただいた画像です!
これは間違いなくカセットスプロケットですね~
中華ブランド「SUNSHINE」製の11-28T(9S)のようです!
このスプロケットを交換して「ハイとローをより重く、より軽くワイドなギア設定にしたい」ということです。
ではこのご質問にお答えしていきましょう~
リアディレイラーのキャパシティー

まず今回採用されているリアディレイラー(SENSAH MX9‐SS)のキャパシティーを確認する必要があります!
アリエクの商品ページなどを見たのですが、仕様が全く掲載されていないので、またAIに聞いてみました。

SENSAH MX9‐SS 9速リアディレイラーのトータルキャパシティは、公式仕様が明確に記載されていないものの、以下の要素から推測されます:
- 検索結果1によると、SENSAH MX9はショートケージ仕様で最大スプロケット30Tに対応しています。
一般的な最小スプロケットを11Tと仮定すると、リア側のキャパシティは:
30T−11T=19T30T−11T=19T - フロントチェーンリングの差を加味した場合(例:フロントがシングルチェーンリングで差がない場合)、トータルキャパシティは19Tとなります。
ただしフロントがダブル(例:50/34T)の場合、フロント差16Tが加算され:
19T+16T=35T19T+16T=35T となります24。 - 商品説明4では「総容量52T」と記載されていますが、これはフロント3速システムを含む場合の数値と推測されます(例:フロント差22T + リア差30T)5。
結論:
ということで、最大スプロケット30T・最小スプロケット11T・トータルキャパシティー35TがAIの回答なのですが、数字で表記されているリンクの参考記事を読んでみると、シマノのリアディレイラーの情報等が混ざっています💦
なので、有力なブログなどの記事が無いか?確認してみると・・・

MX9‐SSで11‐34Tを試した記事を見つけました(確かパーツ買取などでお世話になっている視聴者様のブログだと思いますw)
しかし、フロントダブルやトリプルで使用されている記事は見つかりませんでした。
なので、トータルキャパシティーは不明のままとなりますm(__)m
ワイドレンジ11-34Tを付けると・・・

リアディレイラーは最大34Tを付けることが可能のようですが、今回のミニベロに11-34Tを付けられるか?というと、答えは「厳しい」となります!
理由はタイヤ径が小さいため、大径スプロケット(34T)にギアを入れるとリアディレイラーのテンションプーリーが地面にぶつかってしまう可能性があるからです。

↑の画像は20インチ車に最大スプロケ36T対応のリアディレイラーを付けた時の画像です!
ミニベロあるあるなのですが、タイヤ径が小さいためワイドスプロケットやロングゲージリアディレイラーを付けると地面に擦ってしまうトラブルです。
今回は16インチと更に小径なので、34Tスプロケットはやめておいた方が良いでしょう~
デフォルトの28Tでもあまり余裕があるようには感じません。
やっても30Tまででしょうか?(約7%軽くなる)
スプロケット交換であまり軽いギアを造ることは厳しそうですね~(^-^;
必要工具はコチラ↓
交換の仕方はコチラ↓
重いギアを造るには・・・

スプロケット交換で重いギアを造るには、最小ギアをより小さいギアに変える必要があります!
しかしデフォルトで付いている最小ギア11Tは、現在販売されているスプロケットの中で最も小さい歯数になります。
なのでスプロケット交換で重いギア(高速化)は出来ないことになりますm(__)m
そうすると通常はチェーンリングを大きくして重いギアを造るのですが、ギア比全体が重くなってしまうため、軽いギアも増やしたいというご要望に反してしまいます!
なかなか厳しいですね~(^-^;
ワイドレンジなギアを造る方法

これまでご説明してきた通り、普通に考えたらかなり厳しいご要望だということです!
なので、どこのショップに相談しても「無理ですね~」案件となりますm(__)m
しかし裏技はありますwww
あくまで自己責任のカスタムなので、そこのところヨロシクお願いしますね~
フロントダブル化

スプロケでワンドレシオ化出来ないなら、フロント側で行うのがセオリーです。
クランクを見たところ、プロホイール製のPCD130㎜の2ピースクランクのようです!
このクランクならダブル化出来そうですw
歯数はおそらく52Tくらいでしょうか?
実車をご自身でご確認ください。
チェーンステーとチェーンリングのクリアランスがほとんど無いですね~💦
チェーンリングカバーと、折りたたみヒンジとのクリアランスも結構ギリギリに見えます💦
かなり状況は厳しいですが、可能な限りワイドなギア比を造っていきましょう~
おすすめの歯数は?

アウターギアはデフォルトのプラス2Tのナローワイドチェーンリングがおすすめです!
デフォルトが52Tなら54Tになります。
ギア比的に約4%ですが重くすることが可能です。
もし折りたたみヒンジと干渉を避けられるようなら、もう少し大きいチェーンリングにしても大丈夫だと思います。
ヒンジに干渉しなくても、チェーンステーの干渉リスクもありますので、気を付けてくださいね~

インナーはPCD130㎜なので38Tまで小さくすることが可能ですが、ショートゲージリアディレイラーのキャパシティーを考えるとトータルキャパシティー30T以下にしておくのが無難だと思います。
スプロケットの最小と最大の歯数差17T(28‐11=17T)を考えると、アウターとインナーの歯数は10T差くらいで十分な気がします。
アウターを54Tにしたら、インナーは44Tくらいにしておきましょう~
44Tにすると最小ギア比は44÷28=1.57 となります。
デフォルトの最小のギア比が52÷28=1.86 なので約18%軽いギアが造れたことになります!
ちなみにインナーもチェーン落ちしないようにナローワイドチェーンリングが良いでしょう~
必要工具はコチラ↓
交換方法はコチラ↓
フロント変速の方法(手レイラー)

折りたたみ自転車あるあるなのですが、フロントディレイラーのバンドを付けるスペースはありません(^-^;
なのでフロントディレイラーは無しで、通常はアウターを使いインナーに入れたいときは一度自転車を降り、クランクを廻しながら棒などを使ってチェーンをインナーに変速させる「手レイラー仕様」で行きましょう~(^.^)
「えっ」って思うかもしれませんが、フロント変速は頻繁に行う操作では無いため「無ければ無いで何とかなる」ただの便利グッズに過ぎませんw
本気で「ワイドレンジにしたい」と思うなら、本気で行きましょう~
チェーン交換は必要?

今回のカスタムの場合、アウターギアを2Tくらい大きくするだけなので、チェーン交換をしないでも済む可能性があります!
まずはチェーンリングを交換してみて、アウターとインナーの両方でリア変速させてみて支障が出るようだったらチェーンを交換する、もしくはチェーンのコマ数を詰めるのどちらかを行ってください。
チェーン交換が必要かどうかの確認に仕方はコチラ↓
9速用のチェーンはコチラ↓
まとめ

いかがだったでしょうか?
小径車のカスタムは、径が小さくなればなるほど気を付けなければいけないことが沢山出てきて難易度が上がります!
今回は16インチとかなり小さい径で9段変速と多段ギアな為、元々がギリギリの設計に感じます。
もちろん「やる・やらない」は本人次第なのですが、こんな手もありますよ~というご案内になります。
もしやる場合は小さな異変も見逃さないように、よ~く確認しながらカスタムしてくださいね~
今回はこのへんで~
ではまた~(^^)/~
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