おはようございます。古賀修三です(^.^)
今回はスプロケット交換後に起こった、謎?の変速不良に関するご質問です!
今回はリア側の変速不良なのですが、いろいろな理由で変速が合わないことがあります。
リアディレイラー調整時の確認事項と、注意点を全てお伝えしていきます。
1つずつ確認して、変速不良の可能性を潰して行き、正解にたどり着きましょう~
では行ってみましょう~(^.^)/
質問内容
いつもYOUTUBEで勉強させていただいております。
以下メンテナンス、スプロケットの交換と歯飛びに関する質問です。スペック
フレーム:MTB(現時点では基本舗装路、落車・事故経験なし)
スプロケット:DEORE XT CS-M8000 11T-42T(今回交換)
クランクセット:ZEE FC-M640(チェーンリングは11sのナローワイドに変更)
チェーン:CN-LG500(3か月弱使用)症状
交換の結果、RD調整なしの状態で5速の時のチェーンラインはまっすぐで
変速もアップダウンともにスムーズでした。
ただトップ寄りの11T, 13T, 15Tで加速や坂を上るようなトルクをかけて踏み込んだ際に
歯飛びのようなギアが滑るケースが発生します。トップに寄るほど低いトルクで発生します。メンテナンススタンドで確認すると
11Tに合わせた際にチェーンラインが結構曲がっていて隣の13Tのギリギリにいる状態です。
可能性としてトルクをかけた際に11Tから13Tに一瞬乗って落ちているのかと思ったのですが
自身で確認する術が思いつきません。近々シフターを変えるため
その際にRDの調整をしようかと考えていますが
現時点でもHボルトを調整してもプーリーの位置が変わるのみで
チェーンラインはほぼ動かず上記のように厳しいままで乗車しても症状は同様のままでした。
ホローテック2のチェーンラインなのでスペーサーを試そうかと考えていますが効果は薄いかもしれません。一応以前はM8100互換の別の中華スプロケットを使用しており
その際はこのような挙動は発生しておりませんでした。質問①
メンテナンススタンドだとトルクがかからないので発生が確認できず
乗車中は見ることができないためどの部分で滑っているかは確認が難しいです。
こういったケースで確認を行う有効的な確認手段はありますでしょうか。
質問②
こういったトップ側のみで発生するチェーンライン由来?の歯飛びのような挙動は
RDの調整で対応可能なものでしょうか。
質問③
こちらは余談のようなものですが気になったため質問です。
AmazonのチェーンCN-LG500のレビューに
私と同じCS-M8000とCN-LG500の組み合わせで歯飛びが起きるというものが1件ありました。
この方は手回しで発生するケースのようですが新品かつで歯飛びが発生する場合
相性の可能性もありうるでしょうか。限定的な状況の質問になって申し訳ございません。
お手数ですがご確認お願い致します。
というご質問です!
症状をまとめると・・・
- スプロケをCS-M8000 11T-42Tに交換した
- 11‐13‐15Tで歯飛びのようなギアが滑る
- トップギアの時、チェーンがかなりよじれている
- 中華スプロケットを使用していた時は発生しなかった
そして、ご質問が3つあるようです。
まずは、一般的なリアディレイラー調整で見落としがちなところからご説明していきますね~
ミックスコンポは狂いやすい⁉
今回使用されているコンポは、
・スプロケット:DEORE XT CS-M8000 11T-42T(今回交換)
クランクセット:ZEE FC-M640(チェーンリングは11sのナローワイドに変更)
チェーン:CN-LG500(3か月弱使用)
リアディレイラーは画像から「SENSAHのSRX PRO」のようですね~
シフターは記載が無いので分かりませんが、たしかSENSAHのMTB用コンポはシマノと互換性が無かったと思うので、同じSENSAH製のモノを使われているのかもしれませんね~
シフターとリアディレイラーはSENSAH、スプロケットとチェーンはシマノというミックスコンポなので微妙に合わない場合があります。
今回はメカニカル式のリア11速ということで、スプロケットの歯と歯のクリアランスが狭く、全てシマノ製で組んだとしても調整はシビアです!
以前、中華製のスプロケットを使っていたときは「不具合は無かった」ということで、今回は「ミックスコンポだから調整が狂いやすい」とは一概に言えませんが、やはりリスクは増えることは認識しておきましょう~
リアディレイラー調整前の確認事項4点
リアディレイラー調整前に確認しておいた方が良いことを4つお伝えいたします。
簡単に確認できるのでチェックしてみましょう~
スプロケットに遊びは無いか?
スプロケットを取り付け、ロックリングを締めた後に手でスプロケットを左右に揺すってみましょう~
規格的にはスペーサーを取り付けないで良いはずなのに、スプロケットに若干ガタツキが出てしまうことがあります。
フリーホイールとの相性なのか?理由は定かではありませんが、ガタツキがある場合は変速するごとにスプロケットがスライドしてしまい変速に悪影響をもたらします!
ガタツキがある場合は、薄めのスペーサーを取り付けることをおすすめいたします。
ディレイラーハンガーの曲がり・緩み
古いバイクをバラシて行くと、ディレイラーハンガーの取付ボルトがもの凄く緩んでいることがあります。
変速するごとにディレイラーからダイレクトに振動が伝わるパーツなので、ハンガーの取付ボルトは緩みやすいところです!
もちろんボルトが緩むとディレイラーが左右に動いてしまうので変速不良を起こします。
一度ホイールとリアディレイラーを外し、ハンガーボルトが緩んでないか?またハンガー曲がりが無いか?チェックしてみましょう~
プーリーボルトの緩み
リアディレイラーにはガイドプーリーとテンションプーリーの2つのプーリーが付いています!
プーリー軸は3㎜の六角レンチで回せるボルトになっています。
ここは簡単に緩むボルトではありませんが、グリスアップ等で分解整備した後に締め込み忘れで、ボルトが緩いままになっているとプーリーがスライドしてしまい変速不良を起こします。
もしこのボルトを外した経験があるなら、締め込み忘れていないか?ご確認ください!
動きの悪いチェーンのコマは無いか?
チェーンのリンク部で動きの悪いところは無いか?もチェックしておきましょう~
アンプルピンで繋いだところは動きがシブイ場合があります。
また、サイードパーティー製のミッシングリンク(クイックリンク)も動きが悪かったり、スプロケットの歯と相性が悪く、スムーズにチェーンがかみ合わない場合があります。
チェーンのカーブのキツイ、トップギアでクランクを逆回しすると動きの悪いコマが良くわかります。
調整前に確認しておきましょう~
リアディレイラー調整
チェックが終わったらいよいよリアディレイラーの調整に入ります!
リア10速以上は調整が本当にシビアな場合があります。
微妙なチェーンの動きから、各調整ボルトを動かして調整してみましょう~
ミリ単位の調整は、コチラの動画を参考にしてみてください↓
今回のご質問の答え
今回のように「全部チェックし調整もやれることは全部やったけど上手く行かない」こともあります。
今回はスプロケットは新品なので、摩耗による「チェーン滑り」は考えにくいです!
あと考えられるのは、質問者様が言うように、トルクを掛けた時にとなりの大きいギアにチェーンが乗っかり、トルクが少し抜けると元のギアに戻る症状では無いか?と予想されます。
動画でチェーンやプーリーの様子をいただいているので、興味のある方は見てください↓
質問①
メンテナンススタンドだとトルクがかからないので発生が確認できず乗車中は見ることができないためどの部分で滑っているかは確認が難しいです。
こういったケースで確認を行う有効的な確認手段はありますでしょうか。
答え:
GoProなどのアクションカメラをチェーンステーなどに取り付けて撮影すると良いと思います。
予算が厳しい方は中華製でもそれなりに撮影できますよ↓
質問②
こういったトップ側のみで発生するチェーンライン由来?の歯飛びのような挙動はRDの調整で対応可能なものでしょうか。
答え:
質問内容に「5速の時のチェーンラインはまっすぐ」「Hボルトを調整してもプーリーの位置が変わるのみでチェーンラインはほぼ動かず・・・」と書かれていました。
11速なのでチェーンラインの最適は「5速と6速の間」なので、現時点でもそんなに悪い状態では無いし、チェーンラインとHボルト(High調整ボルト)はチェーンラインとは全く関係ありません。
チェーンラインを外側にしたいのであれば、チェーンリングをクランクのアームの外側に付けると5㎜くらいズラすことが出来ます。
ハイギアを良く使うのであれば、その方が良いと思いますよ~
「歯飛びのような挙動はRDの調整で対応可能なものでしょうか?」ですが、基本的にはリアディレイラーの変速不良と同じ症状なのでリアディレイラーの調整で改善出来ますが、今回の症状が改善できるか?どうか?は、全てを完璧に調整してみないと分かりません。
質問③
こちらは余談のようなものですが気になったため質問です。
AmazonのチェーンCN-LG500のレビューに私と同じCS-M8000とCN-LG500の組み合わせで歯飛びが起きるというものが1件ありました。
この方は手回しで発生するケースのようですが新品かつで歯飛びが発生する場合、相性の可能性もありうるでしょうか。
もちろん相性の善し悪しはあります。
全てシマノ製の規格通りのパーツで揃えても、変速がイマイチな場合もあります。
スプロケやチェーンを交換したら納まったケースは多々あります。
結局原因はナニ?
今回最初にご質問いただいた段階で、細かいところまで詰めて変速調整をまだやっていないようでしたが、追加のメールをいただき、「Bテンションボルトを緩めてガイドプーリーとスプロケットのクリアランスを狭めたらやや改善した」とのことでした!
しかし、依然としてトップギアでトルクを掛けると症状が出るようです!
もちろん相性もあると思いますが、「AmazonのチェーンCN-LG500のレビューに、私と同じCS-M8000とCN-LG500の組み合わせで歯飛びが起きる」という書き込みがあったということなので、チェーンが怪しいと思われます。
CN-LG500のチェーンはLINKGLIDE(リンクグライド)と言って、マウンテンバイク用のHGスプロケットの9.10.11速スプロケットに対応するチェーンのようです!
今回取り付けたCS-M8000にも適合したチェーンです。
9~11速まで対応の便利なチェーンではあるのですが、9速と11速ではスプロケットの歯と歯のクリアランスは結構違うため、↑の画像を見た感じでも隣の歯との隙間がほとんど無いように見えます。
Amazonのレビューでは、「他のチェーン(CN-HG701-11)に交換したら改善した」と書いてありました!
今回ご説明した全てを試しても改善しない場合は、チェーン交換を試してみるのが良いと思います!
まとめ
いかがだったでしょうか?
変速不良のご相談は本当に判断が難しいです!
変速調整が理解できていることが大前提になります。
全ての調整が出来てるのに変速がオカシイのであれば、パーツの互換性や相性を疑うという順番になります。
まずはお金のかからない調整からやってみましょう~(^.^)
今回はこのへんで~
ではまた~(^^)/~
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コメント
先ず画像を見た感じだとチェーンが長すぎだと思われます
自分もsensahの12sで組んでいますがトップのときのプーリーケージの角度が全然違います
トップの位置だとケージはもっとテンションが掛かった状態のはずです
https://cyclecustomlove.blogspot.com/2023/01/blog-post_8.html?m=1
画像が貼れなかったので自分のHPのURLを貼っておきます
HPではなくブログです汗
確かにチェーンテンションが低いより高い方が変速精度が上がりますよね~
フリー軸の偏芯が原因の事も・・・
リアホイール空転時にフリーがうねうねしてませんか?